誰もが暮らしやすい村に 筑北「わっこ谷の山福農林舎」 麻績で映画上映し意見交換

筑北村西条のNPO法人「わっこ谷の山福農林舎」は12月7日、「障がいがあっても村に住み続けたい!」と題し、映画上映と意見交換会を麻績村保健センターで開いた。地域住民や保健師など23人が参加し、誰もが暮らしやすい地域づくりについて語り合った。
上映したのは、障がい者とその家族の自立がテーマのドキュメンタリー映画「普通に生きる」。静岡県の重症心身障がい児者の親たちが「福祉の受け手から担い手に」という発想で行政に働きかけ、親子それぞれが明るく人生を送るための施設建設を実現させていく姿を追っている。
上映後に3班に分かれて行った意見交換では、「親が施設を立ち上げたことに驚いた」「福祉の現場に関わりたくても、最初の一歩に勇気が要る」など映画の感想や、自身の困り事、地域のためにできることなどを語り合い、班ごとに発表。住民がつながり合う大切さと、難しさが浮かび上がった。
麻績村の70代女性は「映画で成人した子を背負う親の姿を見て衝撃を受けた。そういう現実を知らなかった」と話していた。
筑北・麻績両村の自発的活動支援事業の一環で開き、昨年に続き2回目。同法人の小泊実知さんは「誰もが暮らしやすい村をつくるために、できることを考える場として、今後も続けたい」と話した。