【ガンズリポート】ボランティア組織「チームバモス」メンバー3人 クラブ支え300試合達成

松本山雅FCのホーム試合の運営を手伝うボランティア組織「チームバモス」で今年、メンバー3人が初めて通算300試合の参加を達成した。いずれも地域リーグ時代からクラブを裏方で支えてきた。「面白くて、いつの間にかこの数字になった」と異口同音に振り返る。
木村公次さん(74、松本市中山台)は2006年にバモスに登録し、309試合に。風間敏行さん(62、同市南浅間)は07年からで312試合。田中昇さん(84、同市村井町南2)は08年からで310試合になった。
バモスは05年、3人で発足した。当時観戦に行った木村さんは「運営が忙しそうで、手伝わないとと思った」。翌年バモスに加わった。
風間さんや田中さんが加わる頃になっても、人手は足りなかった。「何でもやった」と木村さん。場内アナウンスも仲間がしゃべった。選手名や試合の見どころなどを紹介するマッチデープログラムは、みんなで原稿を書いてモノクロのA4判を作った。「次の年にクラブがあるかどうかという危機感があった」という。
09年、山雅が天皇杯でJ1浦和レッズから大金星を挙げて注目を集め、バモスの登録者も激増した。風間さんは「クラブの歴史の中にいて、ストーリーを楽しめた」と振り返り、田中さんも「全部経験してきた」。木村さんは「『サッカーが根付いている』と、浅川隼人選手に評価されるような状況になった」と感慨深げだ。
3人にとってバモスは生活の一部だ。「休む理由がない」という田中さんは冠婚葬祭も重ならず、初参加から皆勤を続ける。最近、弟の孫が一緒に活動するようになったのも励みだ。
木村さんは「若い人と活動するのが楽しい」。アウェーの試合観戦は減ったが、サンプロアルウィンでの裏方はやめられない。
Jリーグは再来年、シーズンが8月開幕に移行する。「どうなるのか、今から楽しみ」と風間さん。クラブの歴史を共につくる活動が続く。