朝日村の古川寺(開基1096年)と山形村の清水寺(開基729年)の二つの古刹(こさつ)を巡り、歴史や文化に触れるイベントが7日開かれた。村内外から13人が参加。普段は触れる機会の少ない寺の内部を見たり、住職や関係者からいわれや文化財などの話を聞いたりして、いにしえに思いをはせた。
古川寺では住職の案内で、寺に残る和時計や隠し部屋なども見学。駆け込み寺の役割を果たしていたことなども聞いた。清水寺では、普段は閉じられている本堂の内部を見学した。参加者は熱心に質問をしたり、観音像に手を合わせたりしていた。
古川寺は清水寺の里寺とのいわれもあるなど縁が深いことから、朝日村観光協会が「両村で連携を取り、二つの寺を巡ろう」と企画し、山形村観光協会の協力を得て初めて実施した。
塩尻市の70代の女性は「小学生の時に遠足で洗馬から古川寺、清水寺を歩いた」と懐かしそうに話し、松本市の60代の女性は「普段は見られない所にも入れて、説明を聞くことができて良かった。また別の季節に企画してほしい」と笑顔。朝日村観光協会の上條喜美雄さんは「これを機に、また両村で協力してイベントを開いていきたい」と話していた。