朝日村の朝日美術館は27日まで「R6ベストセレクション展」を開いている。デッサンを中心に彫刻や絵画も交え、収蔵作品の中から厳選した33人の作家による77点を展示。同館では常設展示がなく、「収蔵作品を見てもらう機会は意外と少ないので、足を運んでほしい」と呼びかけている。
「『デッサン』といっても作家によって捉え方が違い、奥深い」と青木啓子学芸員。荻原碌山と親交があり、彫刻や創作版画に取り組んだ戸張狐雁のデッサン「玉乗り」や、ブロンズ像「海の風詩」の後ろにさまざまなデッサン画が並ぶ高橋洋さんの作品をはじめ、作家らが描いた山々や人などのデッサン画は、一筆書きのように見えるものから陰影までしっかり描き込んだものまでさまざまだ。
青木さんは「本作品の制作過程でデッサンを描き続けている作家たちの線は、見えている所だけでなく、見えない部分や内面、素材や質感なども捉え、本作品で表現したいものを描いている。そこも感じてもらえれば」と話している。
午前9時~午後5時。月曜休館。一般300円、高校大学生200円、小中学生100円。同館TEL0263・99・2359