塩尻市立平出博物館(宗賀)は今年の干支(えと)「巳(み)」にちなみ、ヘビとみられる装飾の付いた土器を紹介する新春ロビー展示「土器に描かれた干支」を開いている。2月2日まで。
展示しているのは、市内で出土した縄文時代中期の土器5点。堂の前遺跡(長畝)の土器の側面上部には、ヘビの全身を模したような装飾が施されている。剣(つる)ノ宮遺跡(上西条)から出た土器には、ヘビの頭部のような飾りが複数確認できる。平出遺跡(宗賀)の3点にも体の特徴を捉えた飾りがある。
同館は「小さくとも強い毒を持つ力の象徴、簡単には死なない強靱(きょうじん)な生命力、脱皮を繰り返し成長する再生力などから、縄文人は特別な力を持つヘビを信仰の対象とし、土器に描かれるようになったのかもしれない」と推測。スタッフの牧野令さん(40)は「縄文時代から特別視されてきたヘビ。巳年を意識しながら縄文人とのつながりも感じてもらえたら」と話した。
午前9時~午後5時。月曜と14日(13日は開館)は休館。ロビー展示のみは無料で観覧できる。同館℡0263・52・1022