【中村小太郎・自然派生活】#10 薬草を研究する団体を応援

「ゲンノショウコ」。一度は聞いたことがありますでしょうか?古来から珍重されている薬草の名前です。腹痛の原因にもなる腸の不調を、この薬草を煮出して飲むと、たちどころに治してくれます。「ほらねっ!すぐに治ったでしょ。現にすぐ治る証拠」というのが名前の由来でしょうか。別名はフウロソウ。地方によっては、イシャイラズなんて呼ばれており、日本全土の山野や道端に普通に自生してます。
日本では、自然にある薬草を上手に生活に取り入れていました。漢方薬もその流れだったのでしょう。しかし、明治維新でこの国の医療は、西洋医療に大きく舵(かじ)を切りました。症状に注目し、科学的な薬を処方します。気を付けないと副作用で悩むこともあります。世界中の40%の薬は、たった1・7%の人口しかない日本で消費されるといいます。
この中信地区には、修験者の歴史や、てんぐの伝説があり、薬のレシピが代々伝わっている家もあるそうです。その一つが広く全国でも販売されている「百草丸」。あの苦いやつですね。
松本、塩尻市を拠点に、薬草の効能に着目し、活用を促進しようとしている団体があります。体の不調を軽減するだけでなく、薬の副作用に悩まされずに、安心して服用できる薬草を研究している「松本薬草研究会」(そのまんまかい)です。さまざまな動機で集まったメンバーが自然栽培で薬効のある薬草を育てています。なんだか楽しそうです。応援もしています。
将来は、この団体の研究が成果を結び、庭に自生している薬草で病気を治す日が来るといいなぁー。