カウンセラー木澤朋美さん 「かくれ繊細」テーマに著書刊行

キーワードは「かくれ繊細」─。松本市寿北6でカウンセリング・セラピー「エンハンス・エンハンス」を営むカウンセラーの木澤朋美さん(53)は、著書「かくれ繊細さんの『最高の自分』への最短ルート」を刊行した。日頃明るく振る舞っても、繊細さゆえに自分を隠し苦しんでいる人がいるといい、心を解放するための行動などをまとめている。
「かくれ繊細」「繊細さん」は近年注目を集める言葉で、類書が何冊も刊行されている。木澤さんは、これまで3千人超のカウンセリングをする中で、「かくれ繊細さんは大勢いる」と実感。「自分のことを深く理解して自分の扱い方を知って、生きづらさをなくすきっかけにしてほしい」と思い執筆した。
かくれ繊細さんの表面的な人間関係は円滑だ。「人の顔色をうかがってしまう」「周りに気を配り合わせてしまう」などの傾向があり、「落ち込むとなかなか立ち直れない」悩みも抱える。
本書では、「人からの言葉を気にしてしまう」「NOと言えない」など、ケース別に対処法を説明。「心がほどけた」「救われた」など感想が寄せられているという。
木澤さんは元美容師。仕事は充実していたが、自分を前面に出せず、コミュニケーションが難しいと感じていた。「お客さんとすぐ仲良くなれるけれど、本当には親しくなれない。苦しかった」
35歳で仕事を辞め、心理学を学んだ。脳科学に基づくヒプノセラピー(催眠療法)なども学び、10年前、松本市にエンハンス─を開いた。
本来の性質を隠して踏ん張って、疲れてしまう人が多い。「特に日本人は、周りに合わせることを重要視するあまり、自分を出せずにつらくなる。本当の自分の性質を知り、困っていることに気が付き、自分を大切にする意味を知ってほしい」
本は一般書店で扱っておらず、通販サイトアマゾンで販売。星野書房刊、A5判、1100円。電子版880円。エンハンス─のホームページはこちらから。