冬の風物詩 農産物直売所「かたくり」で特産凍り餅作り

大町市常盤の農産物直売所「かたくり」で、厳しい寒さを生かした特産の凍り餅作りが進んでいる。直売所の軒先付近につるされた白い“のれん”は、冬の風物詩だ。
同直売所の凍り餅部会のメンバーが、手作業で仕上げる伝統の保存食。地元産のもち米をきねでついた切り餅を和紙で包み、ひもで編んで10個を1連に。水に浸した後、つるして寒風にさらす。
初日の冷え込みが肝心といい、氷点下に冷え込んだ夜につるす。その後は、昼夜の寒暖差で解けて凍ってを繰り返しながら徐々に水分が抜け、3カ月ほどで仕上がる。
今季も例年並みの4万5千個(4500連)ほどを製造予定で、ヨモギ入り、シソ入りもある。会長の曽根原叶子さん(77、常盤)は「寒さが続いてほしい」と願い、「食べ方の幅も広いので、若い世代にも食べてもらえたら」と話す。
直売所では3月中旬から1連を千円(2月28日までの予約で900円)で販売。完全に乾燥した袋入り商品は5月上旬以降に1100円で。予約はJA大北ときわ事業所TEL0261・22・0209