街の思い出を物語にー演劇作品「まつもと、景の声」上演

松本市のまつもと市民芸術館(深志3)2階のオープンスペースで2月8、9日、語りを中心とした演劇作品「まつもと、景(けい)の声」が上演される。俳優や演出家らが、松本の人々に街での思い出や変わりゆく風景などを取材し、編集して物語にする。
松本を拠点に活動する劇団「シアターランポン」の下地尚子さんが呼びかけ、同市在住の演出家・藤原佳奈さんや有志らで企画制作チームを結成。昨年11月から街に出てインタビューをしたり、食事会を開いて語り合ったりしてきた。
1月23日はメンバー6人が同市波田を訪れて住民に話を聞き、そこで語られた思い出の場所へ行き見学、空気感や景色を共有した=写真。参加した前田紗希さん(信州大3年)は「幅広い年代や視点から話を聞き、松本の深さを実感。どういう形で作品になるのか楽しみ」。
同館が昨年度から公募を始めたシアターパーク(メインロビー)活用企画の一つ。会場は市街地が見える広い窓が背景で、下地さんをはじめ取材したメンバーが出演する。
市街地で大型店の閉店が相次ぐタイミングとも重なり、下地さんは「“この街が好き”とあらためて思え、上演前と後で景色が違って見えるような作品になればうれしい」と話す。
各日午後3時開演。全席自由、一般千円、25歳以下500円。問い合わせは同館チケットセンターTEL0263・33・2200(午前10時~午後6時)