母親の体と心支え 松本「あゆみ助産院」岡村祐子さん 「母子保健奨励賞」受賞

松本市渚3の「あゆみ助産院」院長で助産師の岡村祐子さん(52)が、地域の母子保健の発展に貢献したとして母子衛生研究会(東京)の母子保健奨励賞を受けた。同市では初。
岡村さんは約11年間、東京や松本平の病院で働き、2007年に出張専門で開業。18年に現在の地に同院を開設した。
市と委託契約した産後ケア事業などでは、母親の身体的回復の支援や心理的支援に尽力するほか、ベビーマッサージや子育て講座など親子が集まる機会をつくり、母親の不安や孤独感の解消につなげた。新生児訪問は520人(09~23年度)、母乳・育児相談事業は693人(18~23年度)、産後ケア事業は60人(同)。
また、「助産師カフェ」を毎月開き、地域や病院で働く助産師が気軽に情報交換ができる環境を整えた。
岡村さんは、母親と同じ目線で話を聞くこと、指導ではなく子育ての選択肢が広がるような提案を意識しているという。「多くの人に支えられていることを日々実感し、それが糧となり頑張ってこられた。今後も変わらずに活動を続けたい」と話した。