
まつもと市民芸術館(松本市深志3)で2月13~16日、舞台「殿様と私」が上演される。1886(明治19)年、急激な西洋化が進む東京を舞台に、時代の変化に巻き込まれながらも奮闘する「殿様」やその周囲の人々を描いた喜劇だ。
文明開化の時代、「殿様」(華族の白河義晃)が自分の家来を新興勢力に侮辱され、あだ討ち代わりに鹿鳴館で見事なダンスを披露して見返そうと、米国人女性のアンナから習うことになる物語。ミュージカル「王様と私」を基に、劇作家で脚本家のマキノノゾミさんが文学座に書き下ろし、2007年に初演した作品を自ら演出する。
殿様役を映画や舞台で活躍する升毅さん、アンナ役を元宝塚歌劇団トップスターの水夏希さんが演じ、松本を拠点とする劇団「シアターランポン」の武居卓さんらが脇を固める。
4日は通し稽古を行い、1幕はお家存続のために殿様が好きでもないダンスを習い始める様子が、他の登場人物の感情と共に展開。アンナのせりふは日本語だが、英語を話している設定で、その場の雰囲気や通訳を介して会話が進む仕掛けも見どころの一つだ。
マキノさんは「おおらかに笑えて泣ける、とてもよい舞台になると思います。個性豊かな俳優陣の演技合戦も堪能して」とメッセージを寄せている。
13日午後6時半、14日午後2時、15日午後1時、6時、16日午後1時。全席指定一般5500円、25歳以下2千円。問い合わせは同館チケットセンター℡0263・33・2200(午前10時~午後6時)