
自由に運動する経験を通して子どもの自信を育むイベントが9日、塩尻市の塩尻総合文化センター(大門七番町)で開かれた。遊具の専門業者がつくった即席のアスレチック施設で、未就学児たちが思い思いに遊びを楽しんだ。
主催した特定非営利活動法人親子育(大門八番町)は、指図しないことで子どもの自信や自己肯定感を育み、親子が共に成長する子育てを提唱する。
運動イベントはその一環で、屋内の安全な環境で子どもが自由に遊べるようにした。保護者は「見守る」が基本姿勢で、失敗したりいさかいが起きたりしても、安易に手を出さないのがルールだ。
県地域発元気づくり支援金を活用し、本年度に同市や松本市で9回実施。最終のこの日は約20組が参加した。
塩尻市内に住む渡邊顕さん(37)は、3歳の長男と何度も参加したリピーター。「最初は、遊具の取り合いになったとき手を出さないでいるのが難しかった。だが、見守っていると、彼なりに解決法を考えていると分かってきた」という。
遊具はオオニシ体育(東京)が提供。遊びながら、のぼる、くぐる、渡る、といった運動を繰り返す仕掛け。子どもたちは巧みに動き回って歓声を上げていた。
子どもが遊ぶ間に、幼児教育や運動の専門家が、保護者の相談に乗る時間もあった。