多彩な学び広めたい 小学生対象「しおじりあすなろ教室」塩尻

豊富なプログラム体験学習と地域交流の場

木工工作、手話、短歌、ブラインドサッカーにフォトロゲイニング─。塩尻市内で月1回、小学生を対象に開く「しおじりあすなろ教室」の本年度プログラムは、とても豊富なラインアップだ。主宰するのは、同市広丘高出の会社員、柚木(ゆのき)宏行さん。出身地・山口県で関わった子どもたちの体験学習と地域交流の場「あすなろ教室」を、塩尻でも広めたいと尽力する。
柚木さんは山口県宇部市出身。東京で働いていた頃、児童養護施設のボランティアに携わり、子どもに深く関わりたいと勉強して保育士の資格を取得した。
転勤で山口県に戻り、ボランティアのつてで光市の放課後教室「あすなろ教室」を紹介された。大人は得意分野を子どもに教え地域に貢献する。子どもは普段できない体験ができる。世代間交流にもなる場で、運営手伝いやレクリエーションの企画を担当した。
2022年夏、塩尻市へ転勤に。新天地でもこうした場をつくりたいと市や市社会福祉協議会に相談し、助成金も受けて23年度から月1回の教室を市内で始めた。
2月9日の回は「お金のゲーム」。各人が商店主になり商品を仕入れて販売し、お金をやりとりするすごろくゲームだ。掛け算が難しい子どもには、サポーターの女性が付き添って理解を助けた。利益計算などを通じ商売や社会の仕組み、勉強の大切さにも触れた。
小学1年生の長男を連れてきた主婦(36)は「家では教えられないことをしてくれる。アイデアも面白い」。6年生の長男と参加した母親(46)は「緩い感じで毎月行けて、勉強もできる居場所という感じがいい」。
柚木さんは「さまざまな体験で子どもたちの可能性や社会性を広げ、教える大人のプラスにもなる、ウィンウィンの関係をつくれたら」と話し、今後も多彩な企画を考案する。
次回は3月16日、ふれあいセンター広丘(広丘堅石)で、テーマは「eスポーツ」。参加費100円。詳細、申し込みはウェブサイトから。