
昨秋、東京から移住してきた松本市里山辺の下里亜紀子さん(64)は22~24日、「ミニ額きりえ展」を中町・蔵シック館で開く。手のひらサイズの額に飾った切り絵作品約60点を並べる。
モチーフは民族衣装を着たアジアの人々や身近な野花など。地元の道祖神などもある。色には和紙を使い、質感や柄が楽しい。「額に合わせて創作する」と下里さん。松本での作品展は2011年以来2度目だ。
下里さんは保育士として働く傍ら、40年以上、切り絵を作ってきた。母親の介護が終わり、創作活動に本腰を入れようと考えた時に、両親の出身地である松本への移住を決断。「街を歩くと文化的な香りがする。良い環境で創作ができると思った」
今展では、会場に常駐し、切り絵体験(材料費500円、小学4年生以上対象)を随時受け付ける。下里さんが用意するサクラ、金魚、サクランボなどの図案を使い、色も自由に付けられる。
「何度も塗り重ねられる油彩画と違い、切り絵は一発勝負で、そこが面白い。魅力を知ってもらえたら」
会場には母の知子さんが生前創作した篆刻(てんこく)や書、いとこの民子さん(浅間温泉)の水彩画も展示する。
午前9時~午後6時(初日は正午から、最終日は午後3時半まで)。入場無料。問い合わせはメールasiabook-2012@hotmail.co.jp