
県松本盲学校(松本市旭2)は2月7日、保健体育の授業で取り組んできたダンスの発表会を、参観日に合わせて開いた。中学部と高等部の生徒7人が軽快な音楽に合わせ、保護者や地域住民ら約60人の前で5曲を披露した。
同校の吉村恒祐教諭(41)が、生徒らは言葉や手取り足取りで説明を聞き、擬音や技の名前などを教わりながら振り付けを覚えてきたことを紹介。全身を動かしたり、車いすを押してもらいながら手を動かしたりと、それぞれが力を発揮して教諭らと一緒にダンスを披露すると、保護者らから大きな拍手が上がった。
4曲を踊り終えると、一人ずつマイクを持って自己紹介。「最後の曲は皆さんも一緒に踊ってください」と呼びかけ、住民らも加わってロゼ&ブルーノ・マーズの「APT.」を踊った。
ダンスの授業は、10年ほど前から外部講師の小林美穂さんが指導してきた。高等部3年の奥脇りんさん(18)は「音に合わせて体を動かすことが好きで、毎年楽しかった。卒業してもダンスを続けたい」と笑顔。小林さんは「始めた頃は『リズムを取る』ところからのスタートだったが、今では自分たちで教え合うことができるようになっている」と振り返り、「卒業後にサークルに入るのは、不安を感じたり移動するのが難しかったりする子も多い。生徒や卒業生、きょうだいや一般の人たちが一緒になってダンスができる拠点がほしい」と話した。