
松本市梓川倭の手作り雑貨の委託販売店「クラフトの森」は、ひな祭りに合わせた手作り小物の展示販売会を、3月9日まで開いている。毎年この時季に開き19回目。今回は、昨年亡くなった店主の竹内伝次さん(享年73)の手による「干支(えと)人形」を並べた遺作コーナーもある。
ひな祭りコーナーには、上品な色合いの着物が目を引くひな人形、ドーム形のガラスケースに入った身長2・5センチの内裏(だいり)びな、縁起物を飾って女の子の健やかな成長を願うつるしびななどが並ぶ。いずれも古い着物をほどいた布で作られており、人形台に用いられたミニ畳の縁(へり)に施された繧繝(うんげん)模様と相まってみやびな雰囲気だ。
店内には絹布を貼り合わせてバラを表現したブローチ、ネックレス、洋服、袋物など、同市や安曇野市の男女9人による約300点がずらり。昨年6月に病気で他界した竹内さんの作品は、大黒様や招き猫など穏やかな表情の樹脂人形など。闘病中に作った辰(たつ)の干支人形(非売品)も飾られている。
ミニ畳を出品した村松俊弥さん(梓川倭)、小さな内裏びなを出品した宮澤千波さん(73、同)は「手仕事の魅力を感じて楽しんでもらえるといい」。竹内さんの妻で現店主の竹内千佳子さん(72)は「お父さん(伝次さん)をしのんでもらえたら」と話した。
午前10時~午後4時。入場無料。TEL0263・78・3781