
松本市美術館(中央4)は開催中の特別展「フィロス・コレクションロートレック展時をつかむ線」の関連プログラムとして2月19日、スペシャルランチ付きのギャラリートークを行った。初の試みで、15人が参加した。
ロートレックのレシピ本を基に
担当学芸員の大島武さんの解説で会場を巡り、ロートレックの生涯、日本の浮世絵にも影響を受けるなどした作品の特徴、当時のパリの風俗などの時代背景に理解を深めた。美食家でもあるロートレックが描いたレストランのメニューカードの前では、「特に魚介類が好物だった」との説明もあった。
鑑賞後は、ロートレックのレシピを基にした限定のコース料理を、美術館併設のレストラン「SHOKUDO&CAFE yumyum(ヤムヤム)」で味わった。
青栁崇弘店長は「ロートレックのレシピ本を基にメニューを構成した。ぜひ楽しんで」とあいさつ。参加者は、「信州りんごとオレンジのパナシェ風」、ロートレックも好んだ「白身魚のムニエル」のハーブソース味など、独創性も盛り込んだ6品を堪能した。
美術科で絵を描く高校3年の松本真陽(まひる)さん(18、塩尻市)は母親と参加し、「展示と食事の両方を楽しみに来た。見た目もきれいですごくおいしい」。長野市の高橋克彦さん(67)は「この時代の作家が好き。ムニエルが独特の香りでフランスを思わせ、大変いい企画」と喜んだ。
ランチ付きギャラリートークは3月5日にも行うが定員に達した。同レストランでは最終日の4月6日まで、ロートレックにちなんだデザートとドリンクを提供している。同館TEL0263・39・7400