
小学生が仮想の街「あるぷすタウン」で職業体験などをして社会の仕組みを学ぶ催しが2月22、23日、松本市新村の松本大で開かれた。2日間で約90人が参加し、協力する地元企業などの指導で15の職種を体験した。
参加者は市民証を受け取り、紹介コーナーで希望の仕事を探した。
このうち電車の運転手の体験は、制服を着て改札で乗客役の切符を受け取り、日付スタンプを押すところからスタート。アルピコ交通上高地線の電車の、松本|新村駅間の運転席からの映像を見ながら、実際に使われていた運転台のレバーを上下に動かし、発進や停止の操作を交代で行った。
電車に興味があるという島立小学校3年の遠山友梧さん(9)は「運転レバーを初めて触って楽しかった。レールを点検したり取り換えたりもしていると聞き、勉強になった」と話した。
給料は、会場内で使える専用の通貨を銀行で受け取り、市役所で納税後、スーパーなどで買い物をしたり、もの作りや手話などキャリアアップのための教室で学んだりして使った。
催しは松本大の学内組織「地域づくり考房『ゆめ』」が主催。子どもたちに働く楽しさややりがいを学んでもらおうと、2015年から開き7回目。
総合経営学部観光ホスピタリティ学科4年でプロジェクトリーダーの飛島里香さん(22)は「働いたり技術を得たりするさまざまな体験を楽しんでほしい」と話していた。