【なないろキッズ】 #105 年度初めは戸惑いも

自閉スペクトラム症の方は、環境変化に戸惑いが強かったり、慣れるのに時間がかかったりします。このため年度末~年度初めは調子が崩れることが多いです。新年度にクラスや担任の先生が替わる時は、通常よりも丁寧に、何がどう変わるのかを前もって伝えて心の準備をしたり、落ち着かない年度初めの時期は、生活全般の負荷をかけないようにしたりするのがいいでしょう。
学年が上がり、担任が替わることで、生活のちょっとしたルーティンやルールが変わることがある場合は、明文化して伝えてもらえると混乱しにくいです。
よくあるのは、先生ごとに注意するポイントが違っいたりして、前の担任では注意されなかったことをいきなり注意されたことに、納得できず大きな不満になって引きずってしまうというようなエピソードです。先生が替わったときは、このクラスのルールとしてあらかじめ説明してもらったこと以外のことを注意する場合は、気を付けてもらった方がいいかもしれません。
特に年少さんで入園して、次年度に年中さんになるときは、初めての進級で予想が全くつかず、混乱することが多いです。4月の初日にいきなりクラス・担任変更の発表を聞くのではなく、少し前に予告しておきましょう。カレンダー(普段使ってないとピンとこないかもしれないので、ぜひ本人用を普段から使うことをお勧めします)を使って、4月1日からは「うさぎぐみ」から「ぞうぐみ」に変わること、部屋が変わること、先生が変わるかもしれないこと、どの先生になるかは最初の登校日に分かること|などを伝えておきましょう。イラストなども使った方が、よりイメージしやすく頭に残ります。
園や学校によっては、始業式当日の担任発表で戸惑いが強いお子さんには、前日ぐらいにあいさつさせてもらえることもあります。不安が強い場合は相談してみてもいいかもしれません。