「岩魚留小屋」復活を 3月29、30日 再生プロジェクトが松本で講演会

松本市安曇の島々地区から徳本(とくごう)峠を経て、上高地へ続く登山道「島々明神線」上にある休業中の「岩魚留(いわなどめ)小屋」の復活を目指す再生プロジェクトの講演会が3月29、30日、同市和田の「カモシカスポーツ山の店松本店」で開かれる。メンバーが小屋の概要やプロジェクトの展望を話す。
登山道は、自動車で行かれるようになる前は上高地へのメインルート。島々から歩いて4~5時間の場所にある岩魚留小屋は、日本アルプスを世界に紹介した英国人ウォルター・ウェストン(1861~1940年)も利用したという。
開業は1911(明治44)年だが建築はそれ以前とみられ、近代登山の歴史を伝える価値ある山小屋とされる。13年前に前経営者の大けがをきっかけに休業し、昨年までの4年間は自然災害で登山道が通行止めになっていたこともあり、建物の傷みが進んでいる。
「岩魚留小屋再生プロジェクト」は、島々地区に移住して小屋の後継者に名乗りを上げた塩湯涼さん(29)を中心に、建築家やデザイナーら20~30代の若者6人で昨年11月に発足。初の具体的な活動として講演会を企画した。
「岩魚留小屋を知らない人に、歴史や現状、今後の活動を話す。気軽に立ち寄ってほしい」と塩湯さん。早くて2027年の開業を目指し、多額の修繕費用を賄うため今後クラウドファンディングを行う予定だ。
両日午前11時、午後4時(各90分間)。参加無料。申し込み不要。問い合わせはインスタグラムのダイレクトメッセージか、メール(iwanadomegoya@gmail.com)で。