
昭和期に松本市内の家庭などで撮影された8ミリフィルムを集めて作られた地域映画「まつもと日和」と「まつもと日和2」が3月28日~4月17日、山形村のアイシティシネマで上映される。これまでに市内のホールや公民館などで上映されてきたが、3週間の長期間にわたり劇場で上映されるのは初めて。
2023年に公開された「まつもと日和」は松本城の遊園地、六九商店街のアーケード、美鈴湖のスケートなど懐かしい映像を基に、その映像を見る現在の人たちの映像も組み合わせて構成。24年の「─2」では、やまびこ国体、松本深志高校西穂高岳独標(どっぴょう)落雷事故なども取り上げた。
10~80代で構成される市民団体「まつもとフィルムコモンズ」が、フィルムの収集や取材などの製作に携わり、挿入歌は市内の音楽家や市民が協力した。
監督を務めた三好大輔さん(53、松本市)は、17年前から大分、北海道、安曇野市など各地の地域映画を製作してきたが、劇場公開されるのは今回が初めて。「“地産地消”の地域映画から、映画という新しいフィールドに踏み出す感じ。どんなふうに見られるのかとても楽しみで、大きな節目になる」と三好さん。
劇場公開を決めたアイシティシネマの中山徹さんは「松本の街が大きく変わりゆく中で、貴重な記録映画」と評価する。
4月3日までの上映時間は午前10時25分から「まつもと日和」、11時55分から「まつもと日和2」。29日は「─2」の上映後、三好監督のトーク、6日は同コモンズのメンバーのトークがある。4日以降の時間はアイシティシネマのウェブサイトで。