復刻で郷土史より深く 山形村史談会会報「郷土」改訂版PR

山形村史談会(高野嘉敬会長、70人)が1974年の発足当初から発刊する会報「郷土」の、復刻改訂版2分冊が昨年発刊された。今年は普通選挙法の制定から100年の節目に当たり、村出身で普選の父として知られる中村太八郎(1868~1935年)や、近年山城として確認された「殿(でん)の子城(こじょう)」など、知る人ぞ知る内容も多く、高野会長は「1人でも多くの人に見てほしい」と話している。
同会は郷土史の調査研究、歴史資料や文化財の収集・保存など、郷土の文化発展に寄与することを目的に活動。会報は年に数回発行しており、2013年には第1~133号を3分冊で発行した。今回の復刻改訂版は、発足50周年の昨年、事務局の直井雅尚さんを中心に、13年3月~24年6月発行分までの第134~168号にコラムなども含め、2分冊にして発行した。
村内のマンガン鉱山で働いていたという、当時95歳の村民に現地を案内してもらった時の様子や、村出身の狩野派画家、鈴木松月と市川月静の作品リストと写真など貴重な資料もあり、高野会長(78、上竹田)は「村民でも知らない人が多く、史談会以外の人にも知ってほしい内容」と話す。
A4判でいずれも400ページ以上。村や近隣の図書館などに寄贈したが、若干の残りがあり、希望者には2冊セット4千円で販売する。高野会長TEL080・3219・7172