
極寒に氷柱から生み出す芸術
長野氷彫倶楽部(くらぶ)所属の安曇野市豊科高家の髙見美穂さん(43、自営)と松本市里山辺の宮下喜一朗さん(58、NPO法人てくてく職員)は、米国アラスカ州で開かれた国際的氷像コンテスト「世界アイスアート選手権(WIAC)」(2月14日~3月1日)に出場し、好成績を収めた。
髙見さんは2人一組で作品を制作する「ダブルブロック」で銅メダルを獲得。宮下さんは、4人一組の「マルチブロック」で、髙見さんらとチームを組み6位に入った。
2年連続で出場した髙見さんは「解けてなくなるはかなさが氷彫の魅力。来年は1位を目指したい」。約20年ぶりに出場した宮下さんは「ぶっつけ本番で臨み、少し悔いが残る。再び氷彫と向き合いたい」と意欲を見せた。
【世界アイスアート選手権(WIAC)】1989年に活動を開始した米国の非営利団体Ice Alaska(アイス アラスカ)」が1991年から毎年、アラスカ州フェアバンクスで開催している国際的な氷像コンクール。約30カ国から100人ほどが出場。4人一組の「マルチ」、2人一組の「ダブル」、1人の「シングル」の各ブロックが、コンテストの主要部門。湖から切り出した1個約1・5トンの直方体の氷柱をマルチは9個、ダブルは2個、シングルは1個使用。氷点下20度にもなる極寒の条件下、マルチは6日間、ダブルとシングルは3日間かけ作品を制作。1日の制作時間は約14時間に及ぶという。