
ジェンダー平等の実現を目標に掲げる安曇野市の有志グループが「安曇野から女性をエンパワーメントする会」だ。女性が自立する力、自分らしく活躍できる力を付けるよう応援しようと、講演会などを開いている。20日は、同市豊科公民館で映画上映を予定している。
作品タイトルは「映画○月○日、区長になる女。」。東京都杉並区で地元無視の開発計画などが進んでいることを知った住民らは、2022年の区長選に女性候補者を擁立した。NGO職員として世界の自治体で「公共の再生」調査などをしてきた、岸本聡子さん。現職を破った岸本さんと、彼女を支えた住民に密着したドキュメンタリーという。
「エンパワーメントする会」は2023年発足。20~70代の男女14人が会員だ。上智大法学部の三浦まり教授の講演会を開いたり、障がい児と家族のメンタルケアを行う団体の代表から活動内容や思いを聞く場を設けたりと、活躍する女性の生の声を届けてきた。
今回の上映会開催には、吉沢茉帆さん(40、同市穂高)と長田美彩都(みさと)さん(38、同市堀金烏川)が尽力した。政治や選挙に世間の関心が薄く、投票率も低い現状に、「映画が、選挙を身近に感じ、政治を変える具体的な行動につながるきっかけになればいい」と考えたという。
笠原芳子代表(同市豊科)は「『女だから』『女のくせに』といった差別意識を変えることが課題。そうした考えの人に自分の意見を言っても、分かってもらえないと思い、結局何も言えないケースもある。文句を言うのではなく、遠慮せず物を言えるようにするには、発信力が大事で、この映画もその一つ」と力を込める。
上映は午前10時、午後5時。上映後おしゃべり会もある。前売り1500円(当日2千円)。高校生500円。中学生以下無料。前売りはこちらから。