【ガンズリポート】マッチレビュー 8節・5日山雅0-5高知

J3初のホーム5失点

松本山雅FCが5失点以上喫するのは1年ぶりだった。昨年は4月6日で、くしくも同じリーグ8節、アウェーでツエーゲン金沢に1-6で大敗した。ホームに限ると、J2時代の2021年以来となり、J3では初めて。J3初参戦の高知ユナイテッドSCに課題をあぶり出された。

ボールを前に運べず受け身に回る

前半だけで5失点した。序盤に先制され、終盤には5分足らずで3失点した。「戦え!松本!」。声をそろえて?咤(しった)する観客の応援もむなしかった。
「こんな試合を(サンプロ)アルウィンで見せちゃいけない」とFW浅川隼人は唇をかんだ。
試合前、早川知伸監督は「(新参チーム相手に)変に構えないでファイトしたい」と話していた。だが、懸念は現実となり、試合後、「受け身だったことが全て」と嘆いた。
また試合前には「3バックやボランチがボールを前に運ぶこと」とポイントを話していたが、これも試合後に「ボールを前に運べないといけない」と敗因になって再登場した。
攻撃の組み立てについては、GK大内一生も「バリエーションが少ない」と指摘した。たとえつながらなくても前線にロングパスを届け続けた理由だ。
前への推進力が出る頼れる武器がなければ、相手の勢いを押し戻せない。なすすべなく大量失点し、1点も返せなかった高知戦で弱みがあらわになった。
課題にどう向き合うかは自分たち次第。他チームより消化試合が2試合少ないことは、教訓を生かす機会が多く残されているということでもある。