
池田町会染の大雪渓酒造は、白馬村にある雪を利用した冷蔵庫「雪室(ゆきむろ)」で冬期間貯蔵してうまみを深めた2種類の日本酒を、「雪中育ち」の名称で4月15日から発売する。
瓶詰めした新酒の生酒7600本を1月8日に貯蔵庫に納め、隙間に屋外に積もった雪を詰めて扉を閉めた。3月26日に、従業員9人が搬出作業をした。スコップなどで酒瓶を覆っていた硬い雪の壁を少しずつ崩しながら庫内の雪を取り除き、酒瓶の入ったケースを手際よくトラックの荷台に積み込んだ。
雪室の中は室温約0度、湿度90%ほどに保たれる。「温度が一定になることで、よりまろやかに熟成する」と副杜氏(とうじ)の平林肇さん(51)。2010年から続く人気の季節商品だ。
「雪中育ち」の純米吟醸生酒、特別純米生酒はそれぞれ300ミリリットル、720ミリリットル、1.8リットルを用意し、本数限定で販売する。問い合わせは同社TEL0261・62・3125