
本年度の「松本中町蔵の朝市」が4月5日始まった。28年目。松本市東山部などの70~80代の生産者9人が、12月20日までの毎週土曜午前9時半から、蔵のある町中町駐車場(中央3)で、野菜や果物を台の上に並べて販売する。
品物の値段は100~600円で、釣り銭が要らないよう100円単位。買い物客は100円玉を用意して販売開始の鐘が鳴るのを待ち、開始10分足らずで台の上が空になった。
毎回楽しみにしているという三浦弘子さん(83、旭1)は「安くておいしい野菜を買うために、100円玉をためて来た」と、顔なじみの客と談笑していた。
長年リンゴやオニグルミなどを販売する小林啓子さん(75、岡田下岡田)は「お客さんに食べ方の説明もする。親しくなった仲間との会話やランチが楽しみ」。3年目の田中省三さん(77、松原)は、寒さに耐えられるように改良した九条ネギを『登久姫(とくひめ)』と名付けて栽培し、販売するという。
「新鮮な食品の提供と、交流の場になっている」と実行委員長の佐々木一郎さん(68、中央2)。雨天時は野菜を車に乗せたまま販売する。出店する生産者も募集中。