野鳥や昆虫の特徴捉え 高校生と小学生が松本で写真3人展 4月29日まで

松本市波田の市波田文化センター2階ギャラリーで4月29日まで、地元在住の高校生と小学生計3人による、野鳥や昆虫などの写真展が開かれている。若い好奇心で生態や特徴などを捉えた写真に、自身で付けたタイトルやキャプション(説明文)が個性的で楽しく、多世代の鑑賞者が興味深く見入っている。
撮影者は、梓川高校1年の田中龍成さん(15)と中村啓汰さん(15)、田中さんの妹で波田小学校4年の詩織さん(9)。高校生2人は波田地区で希少野生動植物の調査、保護、保全に取り組む「波田希少動植物保存会」の会員。それぞれ野鳥や昆虫に興味を持って観察し、その姿を写真に収めている。
野鳥好きの龍成さんは、県内外で撮影した約30点。「わたあめ」と題した作品は、メジロが綿あめのように見えるクモの巣を食べる様子を写した。カラフルな体色や特徴的な体の形を捉えた力作を並べ、野鳥の生態や表情を紹介している。
中村さんの作品は、主に近隣に生息する昆虫を写した20点ほど。オレンジ色のアカハネナガウンカを正面から撮影した作品は、その見た目から「より目のみかん」というユニークな題名を付けた。精巧に表現したナナフシモドキとカマキリの竹細工も見応えたっぷりだ。
詩織さんは、野鳥の姿にシャッターを切る。コバルトブルーの背中の羽が美しいカワセミの表情に注目した作品のタイトルは「うっとりカワセミ」。野鳥やキノコを描いた絵など約15点を展示した。
3人は「個々の表情や動きに注目してほしい。鳥や虫のことを知り、身近な環境を守ることにも目を向けてもらえたら」と話す。
午前9時~午後5時(29日は4時半)。月曜と25日は休館。同センターTEL0263・92・7501