
松本市の空手道場で、指導に英語を取り入れた教室が始まった。学習塾も経営する代表による稽古は、空手の動きをしながら英語を話すことで“体で覚える”ことを狙う。
「Rightpunch!」「Leftkick!」
4月12日、日本武道空手教育攻究会文武錬成館(島立)の道場で代表の大久保東咲(とうしょう)さん(45)が英語の掛け声を発し、子どもたちが突きや蹴りといった空手の技を繰り出した。
うまくできた時には「Nice(ナイス)!」の声。一方で、左右を間違えるなど動きがちぐはぐになることも。「まだ言葉と体がつながっていないから難しいね」と大久保さん。
大久保さんは、道場と同じ建物で学習塾の鳳雛(ほうすう)個別教室も営む。言語は書いて覚えるだけではない─と、頭と体、両方の指導スキルを合わせた英語の空手教室を思い付いた。
英語の掛け声を生徒たち自らが出す時間もある。「動きながら話すと違うと思う」と大久保さんは期待する。
英語教室スタート初日のこの日は、2クラス計40人ほどが参加した。空手を習って2年の西脇悠人さん(11、鎌田小6年)は「日本語の空手に慣れているからやりにくかったけど、英語を覚えるにはいい」と話した。
今は単語中心だが、いずれは1時間の稽古全てを英語で行い、文法習得の助けにもなる内容にしたいという。
稽古中は笑顔が絶えず、「英語も空手も苦手意識を持たず、楽しく覚えてほしい」と大久保さん。英語教室は5歳~小学生対象。TEL0263・47・9795