広がる独創的な世界 大町の書家・武居珪湖さん個展 安曇野高橋節郎美術館 4月27日まで 

大町市大町の筆耕士で書家の武居珪湖(けいこ)(本名・美惠子)さん(76)は4月27日まで、安曇野市穂高北穂高の安曇野高橋節郎記念美術館で個展を開いている。美術館敷地内の国登録有形文化財の旧高橋家住宅主屋が会場。木の板に大書した作品など約30点が古民家の雰囲気にマッチし、独創的な世界を繰り広げている。
武居さんは大町市出身。幼い頃から書に親しみ、依頼に応じて毛筆で席札や表彰状などを記す筆耕士に。東京で暮らした時代には、ホテルや百貨店、貴金属店などの仕事を受けていた。
帰郷後、筆耕士の仕事の傍ら、書家としても活動。米・ニューヨークのギャラリーや、ウィーンの日本大使館で個展やワークショップを開くなど、国内外で精力的に活動している。
今回は、20年ほど前から最近の作品まで展示。「枕草子」「徒然草」といった古典文学、漢詩の一節などを木の板や色付きの紙に書いた作品や、書を絵画のような感覚で鑑賞する人も多い海外で好評だったものも並べた。
武居さんは「素晴らしい建物の中に飾らせていただき、自分の作品が生きてきてうれしい」と話す。
午前9時~午後5時(27日は3時)。月曜休館。武居さん℡080・6930・7749