【ガンズリポート】マッチレビュー 10節・20日山雅0-1栃木C

昇格組にホーム戦連敗

松本山雅FCはホームで2連敗した。0-5で大敗した高知ユナイテッドSC戦(4月5日)に続き、今季日本フットボールリーグ(JFL)から昇格したクラブにまたも零封負け。山雅は今季ここまで公式戦10試合で、失点後の得点がない。試合の流れを取り戻せない攻撃力のひ弱さが、下位低迷の一因になっている。

今季失点後の得点ゼロ 攻め手どう増やす?

この日は後半18分に先制された。「追い付くために攻撃の手を尽くした」と早川知伸監督。すぐさまMF安永玲央、FW浅川隼人を投入した。だが、残り約30分間で記録されたシュートは、浅川の1本にとどまった。
浅川は「サイドからもう少しクロスを上げてもいいのかなと思った」と振り返る。歯がゆさを感じたのは攻守の要も同じ。主将のMF菊井悠介は「もう少しボールを持ったときのクオリティーを出せれば、違ったゲームになった」。副主将のGK大内一生は端的に「もっとできた。攻撃が少なかった」と指摘した。
今季は、失点後に点を取り返す展開がつくれていない。相手に傾いた流れを引き戻すことができないため、敗れたり引き分けに終わったりして勝ち点を失っている。
栃木C戦2日前の取材で早川監督は、ピッチの前方3分の2での組み立てを課題に挙げていた。試合後、浅川は「前の選手と後ろの選手で、同じ絵を描けていないところがあった」とも話した。
攻め手が足りないという症状への危機感は、ベンチも選手も共有している。後は正しい診断と有効な治療ができるかだ。