「地域の名所に」安曇野・明科の菅田池 父の願い引き継ぎ再生

安曇野市明科七貴にある菅田(すがた)池が「再生」した。広さ約1700平方メートル(520坪)ほどと、私有の池としてはかなり大きい。荒れた状態が続いていたが、近くに住む所有者の会社社長・山﨑浩さん(55)が一念発起して整備。地域の名所にしたいという。
場所は塩川原地区の、県道穂高明科線沿い。池は安土桃山時代からあるとされ、山﨑さんは19代目の所有者になる。大きいため管理が難しく、荒廃し水枯れ状態になっていた。
父の憲一さんから「あの池を何とか再生してほしい」と何度も頼まれた山﨑さんだが、規模の大きさを考えると、なかなか手が出せなかった。一昨年に憲一さんが他界してから「父の遺言を何とか実現させたい」との思いが強くなったという。
昨年4月に工事を始め、約1年かけて修復した。完成を祝い14日、お神酒をささげ安全を祈願した。
池の真ん中に同市穂高の彫刻家・中嶋大道さんの白鳥のオブジェを設置。1カ月ほどして水位が安定したら、ニシキゴイを放す計画もある。山﨑さんは「コイが育つには良い環境なので、販売するまでにしたい」と話している。