
JA松本ハイランド(本所・松本市)管内では、春から初夏にかけて旬を迎えるアスパガラスの出荷が始まっている。土からにょきっと穂先を出し、天に向かってぐんぐんと伸びる様はたくましい。
塩尻市広丘吉田にある手塚敏夫さん(69)のほ場では早朝と午後の1日2回、収穫作業をしている。長さ30センチ弱に成長したアスパラを刈り取っては肩からかけた籠に入れ、忙しく畝間を動き回る。
手塚さんは「雨よけ」栽培で、50アールほどに作付け。畝の上部をトンネル状に覆うこの栽培は、雨による土の跳ね返りなどによる病原菌の侵入を防ぎ、収量も安定しやすいという。今年は春先の寒さが影響し、収穫開始は例年より1週間ほど遅い。JAや地元の農産物直売所に出荷している。
「春どりのアスパラはマヨネーズなどを付けなくてもおいしく、甘さと食感が楽しめる」と手塚さん。「鮮度のいい地物を選び、素材そのもののおいしさをぜひ味わって」
同JA園芸指導センター塩尻の担当者によると、管内では5月上旬から中旬ごろが出荷最盛期の見込み。春どりは6月いっぱい、夏秋どりは10月上旬ぐらいまで。