
まつもと市民芸術館(松本市深志3)で5月23日、一人芝居「マッチョと亡霊」が上演される。俳優の桑折現(こおりげん)さん(45、富山県)が主催、制作。5人の作家、演出家がそれぞれ桑折さんのための作品を書き下ろし、1作品ごとに4都市を約1年かけて巡回(計20公演)するプロジェクトの第1弾だ。
「マッチョ─」の脚本と演出は、劇団不労社代表で劇作家・演出家の西田悠哉さん。一人の男性の人生に起きるさまざまなエピソードを演劇的に表現。本質やあいまいさなどが混在し、共感や不快感など、見る人によって感じ方が違う作品という。
桑折さんはパフォーミング・アーツカンパニー「dots」を主宰し、演出家として国内の劇場との共同制作も多数手がけた。ここ数年は俳優としての活動に力を入れ、2022年に京都から富山県に移住。新しいことに挑戦したい─と巡回上演プロジェクトを企画した。
舞台照明や音響は桑折さんがコントロールできる範囲で変化させ、上演時間は約50分。各回でアフタートークを設ける。「無謀で過酷かもしれないが、やりきった先に何かがあるかも」と桑折さん。
5人の演出家の一人は、ダンサーでまつもと市民芸術館の芸術監督、倉田翠さん。昨年、倉田さんの作品に桑折さんが出演した縁で、松本公演が実現した。
「一人の俳優を見続けることで、凝縮した演劇の魅力を感じてもらえたら。演劇の多様な在り方を提示していきたい」と桑折さん。
午後3時と7時の2公演。前売り一般2500円、25歳以下2千円(当日は500円増し)。チケット予約と問い合わせは公式=ウェブサイトから。