
松本市安曇の上高地で宿泊施設などを経営する五千尺は、4月27日の開山に合わせ、東京医科大上高地診療所に看板を寄贈した。関係者が集い除幕式を開いた。
看板は幅3メートル、高さ3.5メートルで、木製。英語で「MEDICAL CLINIC」と書かれている。診療所前の道の脇に設置した。
上高地診療所は、同医科大の病院付属施設として、毎年医師、看護師を交代制で派遣。登山者や観光宿泊客、施設従業員らの診療を担ってきた。
中部山岳国立公園の一部となっている上高地では、環境保全の観点から、看板新設が厳しく制限されている。しかし、近年インバウンドの外国人観光客が急増、英語など外国語を表記した看板を新設する必要性が高まっていた。
式典で藤澤高穂社長は「初代五千尺旅館の頃から、従業員や宿泊客などを診療され、100年以上お世話になってきた。ささやかだが、お礼がしたかった」と述べた。
式には臥雲義尚松本市長や環境省中部山岳国立公園管理事務所の野川裕史所長、同医科大永井秀三常務理事、藤澤社長らが出席、除幕した。