土起こしから収穫後まで 山形村地域おこし協力隊が農業体験企画

山形村地域おこし協力隊が、土起こしから植え付け、管理、収穫、片付けまで、シーズンを通した農業体験プログラム「ふらっと畑やってみ隊」を、コミュニティハウス「ふらっと」(下竹田)の畑で4月から開いている。5組限定で募集したところ倍近い応募があり、抽選で決まった村内外の家族らが取り組んでいる。
2回目の5月11日は、畝立てとジャガイモの植え付け、トウモロコシの種まきなどをした。協力隊の幸地(こうち)慶さん(33)が、やり方を説明するだけでなく、種芋の選び方や畝を作る理由、道具や機械の使い方なども細かく説明。参加者は積極的に作業をしながら「うちの畑にはどう植えようか」「くわの代わりに、スコップでもいいかな」など、家での作業を想定して相談し合っていた。
参加者同士もすでに顔なじみになり、会話を楽しんだり協力し合ったりする姿も。夫婦で参加した須ケ原紀之さん(64、下竹田)は「来年定年だが、これまで仕事人間で趣味がなかったので、妻に誘われて勉強にきた」と笑顔で話した。
昨年までの農業体験は植え付けと収穫のみを行ってきたが、「一連の作業に関わることで収穫の喜びも増し、知識や技術を身に付ければ、気軽にできることや大変さも分かってもらえるのでは」と通年で企画。協力隊の村田千春さん(29)は「多くの応募があり、需要があることが分かった」と喜び、幸地さんは「食料品の高騰などから、自給の力が必要と思っている人も多いかも」と話していた。