
大町市出身の登山家・山岳カメラマンの三戸呂拓也さん(40、東京=写真手前)が、ネパール・ニルギリ北峰(7061メートル)の未踏ルートに挑んだ昨秋の遠征時の写真展が5月30日まで、ばいはるちゃにみとろカフェギャラリー(同市大町)で開かれている。過酷な挑戦の様子や誰も見たことのない景色など、三戸呂さんが写した14点が並ぶ。
三戸呂さんは、20年来の友人でクライミングジム店長の青木達哉さん(40、茨城県)と挑んだ。2018年に二人は同峰に北壁から初挑戦したが、もろい岩壁などに阻まれ、標高5900メートル地点で断念。その後の偵察を経て未踏の西面からの登頂を決め、再挑戦した。
今回は、難所も攻略し、山頂が目前の6600メートル地点にまで達したが、青木さんに高度障害(高山病)が出て、安全を優先して下山を決めたという。
断念を決断した直後の青木さんと山頂が映る写真について、「悔しさも、目の前まで到達した達成感もある景色」と三戸呂さん。6千メートル地点からの夕暮れや、高度順応中に出合った犬などの写真も並べた。三戸呂さんは「世界で初めて見る景色を楽しみ、一緒に旅した気持ちになってもらえたら」と話す。
午前10時半~午後3時。同店TEL0261・74・0265