
建設、不動産業のアスピア(松本市宮渕)は5月28日、「豊かさ」についてさまざまな切り口から考えるイベント「アスワク」を同社で開き、一般や学生など約80人が、5人のゲストによるトークショーなどを聞いた。
トークショーは「松本のワクワクする10年後」がテーマ。大阪が拠点の都市デザイン事務所・ハートビートプラン共同代表、園田聡さん、松本市城西のゲストハウス・タビシロオーナー、小澤清和さん、同市新橋の印刷業・藤原印刷専務、藤原隆充さん、同市議会議員で、カフェなど経営の栞日(しおりび)社長、菊地徹さん、アスピア社長、百瀬方洋さんが登壇。
松本の豊かさについて菊地さんは、山に近い自宅から街中の仕事場まで「自転車通勤できる」とし、「山と街のこの距離感は、どこにでもあるものじゃない」と価値を強調。
松本に移住した園田さんは「アルプス公園で、ただで子どもと遊べる一方、街中には大人の盛り場感があるのがいい」とした。
外国人旅行者の視点から小澤さんは「松本は攻略しやすい街」と表現。要因として規模感と落ち着く雰囲気を挙げた。
藤原さんはプライベートが担保できない「匿名性がない」ところに「窮屈感はある」としながら、「匿名性がないほうがその土地に対する愛情は深い」と推察した。
百瀬さんは松本に出店した人たちの傾向について、「松本の街というより、松本の人が好きという人が多い」とし、転入した人たちに助言や支援をする「兄貴が多くいる」と話した。