松本を拠点に活動 二つの老舗合唱団が6月演奏会

松本を拠点に活動する二つの合唱団が6月21日と29日にそれぞれ演奏会を開く。長い歴史を持つ両団が演じるステージの、プログラムや聞きどころを紹介する。

松本混声合唱団 6月21日市音楽文化ホール

中信地方の20~80代の社会人などで構成する「松本混声合唱団」は21日、第50回の記念演奏会を松本市音楽文化ホール(島内)で開く。設立から半世紀以上がたつ老舗合唱団の大きな節目で、弦楽アンサンブルとのコラボが聞きどころだ。
3部構成。メインは、バッハの「カンタータ第4番『キリストは死の縄目につかれて』」。モーツァルトの交響曲を1人の指揮者、一つのオーケストラで演奏するという構想で松本で結成された「松本モーツァルト・オーケストラ」の姉妹グループ、アンサンブルMMOがゲスト出演。弦楽合奏をする。
他の部は、人気の唱歌メドレー「混声合唱のための唱歌メドレー『ふるさとの四季』」と、ドイツの曲を組み合わせた「混声合唱とピアノのためのドイツ歌めぐり」を歌う。
同合唱団は1966年に設立。ピーク時の昭和50年代は80人ほどが所属し、大曲に挑んでいた。しかし年々、団員が減少。平成になると十数人ほどになり、演奏会が開けない時もあったという。
現在は30人近くが所属。月4回の練習を行い、年1回のこの演奏会のほか、松本市の文化祭や県合唱連盟の合唱祭に参加している。
団長の小林秀男さん(68、塩尻市)は「耳なじみのある曲が多い。安心してゆったりと聞いてもらえるのでは」と話している。
午後3時開演。入場料一般千円、学生500円(高校生以下無料)。

あがたの森混声合唱団  6月29日あがたの森文化会館

「信州大学混声合唱団」のOB・OGでつくる「あがたの森混声合唱団」は6月29日、第3回定期演奏会を松本市あがたの森文化会館講堂(県3)で開く。青春時代に共に歌った仲間たちが「歌い継ぎたい歌」などを歌う。
4部構成。1部は「忘れられない歌がある」として同団の「団歌」など。2部は「懐かしい歌がある」とし、唱歌「赤い靴」「七つの子」「青い目の人形」などを歌う。
「翼をください」「信濃の国」などを来場者らと一緒に合唱。その後の3部は「それぞれの時代に歌がある」とし、「インスブルックよさようなら」など海外の曲を。4部は「歌い継ぎたい歌がある」とし、「混声合唱組曲『旅』より1旅立つ日」を歌う。
1959年、「信州大学文理学部音楽研究会」が発足。その後、「ペレグリーナ合唱団」となり、同大教育学部にあった混声合唱団と一緒になって「信州大学混声合唱団」へとつながった。
2016年、この三つの合唱団のOB・OGによる合同演奏会を開き、20年にも同様の演奏会を計画したが、コロナ禍で延期に。「あがたの森混声合唱団」という名前を付け、23年に改めて第1回演奏会を開いた。
代表の池上眞澄さん(75、伊那市)は「合唱はハーモニーをつくる喜びがある。一つになって歌える機会が大事」と話す。
午後2時開演。入場無料。