上松で「御神木祭」盛大に 伊勢神宮・式年遷宮向け御用材送り出す

伊勢神宮(三重県伊勢市)の社殿が20年に1度造り替えられる2033年の式年遷宮に向け、上松町から用材を送り出すのを祝う「御神木祭」が6月4~6日に町内で行われた。住民や観光客らが参加した4日の「お木曳(きひ)き」では、長さ6・6メートルに切ったヒノキ2本を1本ずつ台車に載せて引いて歩いた。
神楽の祝い歌に先導され、JR上松駅前の奉安所までの約4キロを、約千人が5時間半かけて引いた。父親が同町出身で、3世代の家族10人で訪れた横浜市の伊藤祥憲さん(41)は2度目の参加といい、「前回より盛り上がっている感じ。伊勢神宮につながる祭りに家族で参加できてうれしい」。
3日に同町の小川入(おがわいり)国有林で行われた御杣(みそま)始(はじめ)祭で切り出された樹齢約300年、高さ26メートル余のヒノキ2本は、式年遷宮で最も重要なご神体を入れる器「御樋代(みひしろ)」の用材となる。