
ゴール遠く今季初連敗
松本山雅FCは、1日のヴァンラーレ八戸戦に続く敗戦で今季初の連敗を喫した。今季最多のシュート17本を放ちながら、MF菊井悠介のPKの1得点にとどまった。決定力不足が上位浮上の足かせになっている。
多彩に攻めるも決めきれない課題改善を
相手の福島ユナイテッドFCは、この試合の前までリーグ最多の30失点。八戸戦でシュート4本の無得点に終わった山雅が、ホームで大攻勢を仕掛けた。
多彩な攻めでゴールに迫った。チーム最多のシュート5本はFW田中想来。クロスにタイミングよく頭を合わせ、相手守備陣の間を抜けて縦パスを受けた。
シュート4本のMF安永玲央は、アクロバティックなボレーを放ち、狙い澄ました直接FKを蹴った。MF村越凱光の超ロングシュートもスタジアムをどよめかせた。
「前半30分から後半立ち上がりは優位に立った。この試合で、非常にポジティブに捉えている部分はある」という早川知伸監督の言葉は強がりに聞こえない。だが逸機が続き、ツケを払うように終盤に決勝点を与えた。
数多くの好機をものにできず勝ち点を失うのは、5月14日のAC長野パルセイロ戦が記憶に新しい。思い返せば昨季も繰り返した課題だ。「最後に決めきるクオリティーの改善、修正をしていきたい」と早川監督。「(1点という)数字を出さないといけない」と田中は肝に銘じた。
山雅は現在、得点の多さも失点の少なさもJ3で13番目。より失点を減らすのはもちろんだが、攻撃の持ち味が出せた試合で白星を手にできなければ、J2昇格はおぼつかない。