
〝魅力的な街づくりを移住者と共に〟
―松本で旧家に生まれた折井さんから、松本の街はどのように見えますか?
高校卒業後から東京や海外で暮らし、松本にじっくり腰を据えたのは30代後半からです。国の外から故郷を見たり感じたりする経験をし、再開発で生まれ変わる様子を目の当たりにする中で、古いたたずまいを継承していく大切さを感じています。残すべきものは残し、伝統や文化を解釈した上で、今を生きる人に適したものに変えていくことも必要だと思っています。
―松本の魅力はどこでしょう?
松本はいい街として輝いていると思います。移住された方が活躍しているからでしょう。自然や歴史的な建物などを通じ、伝統や文化の厚みを感じつつ好きになって、地元の人と協力して活動している。それがインパクトとなり、うまくいっているのが松本。外側だからこそ松本の良さを見つけ、増幅・発信して、好みのライフスタイルで生活する移住者が多いと感じます。
そうした人々をコミュニティーがどう受け入れ、共に歩むか。互いに歩み寄るマインドが大切です。全国チェーンの店一色になり、個性ある個人のお店が駆逐される街になってはいけません。
―自身の活動と今後の街のにぎわいへの思いは?
2019年から松本駅に自由に弾けるグランドピアノを置き、一昨年からは松本市立博物館でも期間限定で自動演奏と一般開放をしています。信毎メディアガーデンにもストリートピアノが、国宝旧開智学校には日本最古ともいわれる西川ピアノがあります。歴史と文化の点が線で結ばれることで、楽都松本としてのストーリーが生まれ、観光客の動線を生み、街の活性化にもつながる。仲間との活動から、そんなイメージが生まれてきています。
【プロフィル】折井正明さん 1957年生まれ。長野三菱電機機器販売会長。国際ロータリーの要職を務める。松本のストリートピアノ産みの親。
▶マツモトグッドライフアクションとは・・・穴吹工務店・野村不動産・NTT都市開発が共同で手がける松本駅前の大規模マンションプロジェクト実施にあたり、松本の街をこよなく愛する様々な方を紹介し、松本の魅力を発信する連載コーナーです。マンションプロジェクトの詳細は=「ザ・レジデンス松本深志」ウェブサイト=から。