
塩尻市中央公民館は6月14日、「聴覚障がい者と学ぶ教養講座」を開いた。聴覚障がい者5人と手話通訳者2人を含む計9人が参加。市内の「サンサンワイナリー」(柿沢)を見学し、ブドウ畑や醸造スペースを見て回り、試飲を楽しんだ。
案内した同ワイナリーのアシスタントゼネラルマネージャー山本厚一さん(55)はブドウ畑で「遊休農地を2年かけて畑にした。傾斜が8%あるため、いつも風が吹き、虫が付きにくい」と説明。
また、この畑のメルローで造った「シャトーサンサンメルロ2019」が「ジャパンワインチャレンジ2022」で最高賞を取ったことも紹介した。
醸造スペースではタンクの大きさに驚いたり、たる熟成について説明を聞いたり。試飲は「柿沢シャルドネネイキッド2023」など4銘柄を味わった。
米山ゆり子さん(60、北小野)は「ワインは好き。畑を見たり、醸造所を見学したりと、日頃見られない所を見られて良かった。シャルドネは甘くておいしい」と満足そう。
講座は2018年から、障がい者や健常者といった枠組みでなく、気軽に学べる機会を提供しようと開催。同ワイナリーは、ほ場の管理を障がい者施設に委託するなど、農業と福祉の連携を行っているという。