松本県ケ丘高創立100周年記念 写真で見る歴史と人物誌

松本市の松本県ケ丘高校(通称・県陵)創立100周年記念事業実行委員会は、二つの出版物を刊行した。写真集「写真でつづる県陵の百年」と、各界で名声を得たり地域に根ざした活躍が知られたりする旧制松本第二中学校時代の卒業生や教師の人物像に迫った「県陵人物誌─旧制中学校編─」。母校愛がつなぐ1世紀の歴史を、異なる切り口からたどる内容だ。
A4判400ページ余に及ぶ分厚い写真集は、1923(大正12)年の第二中学開校前から2023年までを約2800枚の写真などで振り返る。当時珍しかった鉄筋コンクリート校舎の建築や、「校技」サッカーに励む生徒といった草創期に始まり、戦時下の教育、戦後の現校名への改称、男女共学の開始、専門課程開設などの変遷、各時代の学校生活の様子も掲載した。5千円。
「県陵人物誌」はA5判332ページ。裁判官、弁護士だった第1回生の故樋口和博さん、初代校長の故小松武平さんら、編集委員会が選んだ卒業生と教師計32人の足跡や生きざまを取り上げた。130人余の卒業生の活躍を端的に紹介した章もある。4千円。
編集委員で同窓会事務局長の常盤欣司さん(84、同市)は「100年の重みが感じられる内容。卒業生には、在校時代の思い出にひたってもらいたい」と話す。記念出版物は全3種で、100周年記念誌「若き我等(われら)」は秋に発行予定。同窓会TEL0263・32・0666