
陶芸家の岩上創一さん(51、筑北村東条)と、森岡宗彦さん(42、池田町会染)は6月25~30日、「二人展」を松本市両島のギャラリー風雅で開く。いとこ同士で、共に宗彦さんの父の森岡光男さん(81)に師事した仲。地元の土を使ったり、師の技法を受け継いだりと、それぞれの特徴を生かした食器や花入れなど計300点ほどを展示する。
共に2006年に修業を開始。岩上さんは大学卒業後、焼き締めを主とする光男さんの窯で夜の窯焚(だ)きを手伝ううちに陶芸家を志すように。05年、愛知県立窯業高等技術専門校で学び、1年後、改めて森岡さんに師事した。宗彦さんも同年、大学を卒業し、修業を始めた。
11年、岩上さんは自宅にまき窯を造り、「田屋窯」を名乗って独立。宗彦さんは父の窯「アツムイ窯」を引き継ぎ、5年ほど前から実質的な2代目となった。
岩上さんは筑北村の土から石や草の根などを取り除いて使う。釉薬(ゆうやく)も地元の粘土を粉状にしたものと、雑木の灰を混ぜて作る。「身近な材料を生かし、生活に密着した作品を作るのが身上」
宗彦さんは、父から受け継いだ技法の焼き締め作品が多いが、白磁や青磁なども制作。磁器を手がけるため20年、より高い温度を生む登り窯を造った。以前からの穴窯2基に加え3基の窯で作品を生み出す。
光男さんは「さまざまな技法を試し、その中から自分の方向性を見つけてほしい」と2人にエールを送る。
午前10時~午後5時(30日は3時)。風雅℡0263・25・8544