本土から沖縄思う歌を 鈴木幹夫さんら4人グループが初のCD発売 6月28日松本でライブも

松本市中山の中山公民館長でシンガー・ソングライターの鈴木幹夫さん(68)は、歌仲間4人で新結成した「おばぁスナックランブラーズ」の初CD「島うむい-本土のわたしたち」(千円)を、「沖縄慰霊の日」の6月23日に発売した。沖縄の歴史を踏まえ、平和への祈りを込めたという。28日に市内のライブで楽曲を披露する。
他のメンバーは、津布工(つぶく)修さん(群馬)、峯岸茂二さん(栃木)、佐藤せいごうさん(茨城)で、全員60代。フォークシンガー笠木透さん(1937~2014年)が主宰した音楽集団「雑花塾」で出会い、沖縄への旅仲間になった。
当初は気楽な観光のつもりだった。だが、戦跡を巡り、本土の捨て石にされた歴史を知り、米軍基地のためジュゴンのすむ海にくいを打ち続ける現状を知った。「本土の私たちは知っているつもりで分かっていなかった」と鈴木さん。約10年通い続けた。
CDタイトル「島うむい」の「うむい」は、沖縄方言で「思う」の意。沖縄の人と自然をたたえ、戦争への怒りと抵抗から生まれた11曲を収録した。
「二一バンガジュマル」は日本兵が敗戦を知らずガジュマルの樹上で2年も隠れた事実を。「白梅の乙女たち」は22人の命が奪われた沖縄第二高女白梅学徒隊への鎮魂の歌。「ぜんべろでべーろべろ」「夜はむんじゅるー」は酒も料理もうまくて安い、店主のおばぁへの賛歌で、グループ名の元になった店の歌。
6月28日のライブは、鈴木さんが参加するもう一つのグループ「ぽこ・あ・ぽこ」がメインで、「おばぁスナック」の3人がゲスト出演。午後1時半、中山の上和泉構造改善センター。シンガー・ソングライター川口真由美さん(京都)も出演する。2千円(中学生以下無料)。