
松本市の今井小学校6年生親子有志が6月21日、鉢盛山にある今井財産区有林にハナモモを植樹した。2年前、開校150周年記念事業の一つとして行ったのを機に始まり3年目。さらなる継続を目指し、今年は地域と学校が連携するコミュニティスクール事業として行い、52人が参加した。
参加者は、慣れない手つきで穴を掘ったり、前年にきょうだいが植えた木の成長を喜んだりしながら5本を植樹。区有林の歴史を聞き、防災食を味わう時間もあった。6年生の髙橋琉稀(りゅうき)さんは、「暑かったけど頑張って植えることができて楽しかった」と話した。
区有林の面積は628ヘクタール。かつては家畜の餌やまき、山菜などの調達に利用されていたが、現在は公民館行事で山菜採りを楽しむなど、地区の財産として保有している。
子どもたちにその存在を知ってもらい、自然の恵みや大切さに気付く機会につながればとの願いから、2年前に5本を植樹。財産区について知る良い機会になったことから、昨年もPTAを主体に行った。
しかし、毎年顔ぶれが変わるPTA主体で継続していくのは負担が大きく難しいと、150周年記念事業実行委員会で事務局長を務めた清澤浩司さん(52)が関係団体に協力を呼びかけ。学校、PTA、財産区議会、子ども会育成会、町会連合会の主催・共催として行っていくことになった。
清澤さんは「知識や経験など、子どもたちが持ち帰れるものをもっと考えたい。ずっと続けて、いつかハナモモの里になれば」と願っていた。