
ジャンプロープ(縄跳び)アジア王者で松本蟻ケ崎高校(松本市)3年の西嶋岳琉さん(17)が、27日~8月3日に川崎市で開かれる世界選手権に出場する。大会出場は今回で一区切りにする予定。同じ学校で出会った仲間と練習する楽しみも糧にし、有終の美を飾ろうと上位を目指す。
仲間と練習「むちゃ楽しい」
出場種目は男子個人の「3重跳び」。時間無制限で、連続で跳ぶ回数を競う。
西嶋さんは、1年前に同市で開いたアジア選手権で509回を跳んで優勝した。だが、世界選手権の出場者選考を兼ねた昨年12月の国内大会は体調不良もあり、283回の4位。代表には選ばれた。
世界選手権に向けて「まずは体力を付けたい」という。特に上腕。1分間に100回弱のペースで跳ぶうちに、一番疲れを感じてくる箇所だ。
個人で活動している西嶋さんにとって、初めて国内で開かれる世界選手権は、またとない出場の機会。受験も控えることから、今回を最後の大会と決めている。「後悔したくない。練習で自分を追い込んで臨む」
中学生の時に本格的に始め、一人きりの競技人生だったが、半年前に思いがけない出会いがあった。
同校2年の古井天真さん(16)。やはり1人で跳んでいたが、西嶋さんの存在を知り、「すごい人がいる」と声をかけてきた。
「蟻高にもう1人ジャンプロープをやる人がいて驚いた」と西嶋さん。「一緒に練習すると、むちゃくちゃ楽しい」。跳ぶことに新たな魅力が加わった。
「自分と違う見方でアドバイスをくれる。古井君がどんどんうまくなるので、自分も頑張ろうと思う」と高め合っている。
古井さんは世界選手権に臨む先輩に「最後の大会なので楽しんでほしい」と言葉を贈り、西嶋さんは「ありがとう、本当に」とうなずいた。