
日本将棋連盟塩尻支部(赤木崇幸支部長)は12日、歌人窪田空穂(うつぼ)の生家(松本市和田)で将棋教室を開いた。石川陽生七段らプロ棋士と支部会員が子どもたちに指導する、25年以上続く恒例の教室。午前、午後に合わせて延べ40人が参加した。
初めに行った長野市出身の田中悠一六段と小林宏七段の模範対局では、山形村在住の駒師、遠藤知宏さんがこの日のために彫った駒やその字体を紹介。石川七段が、駒の置き方や進め方などの解説をすると、参加者や付き添いの保護者らが熱心に見入っていた。
指導対局では、プロ棋士1人が同時に4人と対戦した。「ここは気をつけなきゃ」「これはいい手だね」などと参加者に声をかけ、小学5年生の黒栁敬士さん(10、松本市蟻ケ崎)は「友達やネットとは次元が違う。角をうまく使うことを教えてもらった」と話していた。
初回から中心になって活動し、県内の学校訪問もしている石川七段は「(生家は)とても良い場所。初回に参加した子が先生になっていて、昨日はその学校へ行った」と笑顔。小林七段は「(パソコンなど)画面で打つのがはやっているが、畳の部屋で正座して打つのは、初心に返った気がする」と話していた。
26日、8月2日は同支部道場で支部員らが、11月22日は再び窪田空穂生家でプロ棋士が講師として教室を開く。対象は小学生~高校生(年長児も可)。参加無料。詳しくは「県将棋情報サイト」で。