
塩尻市広丘野村の市社協障がい者B型就労支援事業所「すみれの丘」は、盆花の注文受け付けを始めた。通所者が農園で育てた花を花束にし、「すみれフラワー」として販売する、今年初めての事業だ。
同所は、通所者の作業を工賃につなげようと、さまざまな事業に取り組んでいる。花の栽培もその一つで、昨年から始めた。盆花にするのはアスター、スターチス、マリーゴールド、センニチコウ、ケイトウの5種。利用者の小林章さん(67)と伊藤充哉(あつや)さん(28)が、指導員の荒﨑有希さん(36)の助言を受けながら育てた。
荒﨑さんは元社協職員で、現在はパート勤務の形ですみれの丘に関わる。もともと花好きで、花を就労支援につなげたいと、生花店で働いて販売の知識や包装の技術などを身に付けた。
昨年度は、母の日に「花籠」、父の日に「観葉植物と地元クラフトビールのセット」を販売。公民館でのフラワーアレンジメント講座や、ホテル会議のテーブルフラワー設置など、花を生かした多彩な事業を提案し、販路を広げた。荒﨑さんは「個人的な祝い事の花束や、地元の花農家と連携して食用花の栽培などもやってみたい」とさらなるアイデアを語る。
すみれフラワーは、仏壇や墓の両脇に飾れるように2束一組で販売する。内飾り用の「大」は2千円、墓用の「小」は千円。8月8日まで注文を受け付ける。受け取りと支払いは12日午後1時半~3時、すみれの丘。注文は同所TEL0263・87・4012